「市民の森での巨大風力発電計画について考えよう 自然・地域・人が共に生きるとは」学習会を松岩公民館で開催
2024年10月19日 松岩公民館との共催で開催しました。高校生の参加も含め、参加者は30数名でした。はじめに松岩公民館館長より、 「風発に賛成反対で分断対立ではなく、お互いの意見を受け入れ、共に考える場。市民にとって大事なテーマを、市民が自分事(自分の話)として考える場にしましょう」と挨拶をいただきました。
本編では森海会代表が資料スライドを使いながらお話をしました。
第1部 風発のメリット・デメリット、環境アセスとは、計画概要と人・社会・自然への影響について
第2部 再エネ問題の背景、気候変動の原因は、森林と里山の働き、生物多様性と自然との共生
質疑応答では、計画地近く立沢に在住の方より、騒音や防災上の懸念、徳仙丈にある歌碑「この自然を末代まで遺したい」旨の精神を引き継ぎたいという発言がありました。
また、再エネ推進自体は大事なのだから、今計画の立地条件が悪いのであれば、市内で別の場所や代替案も検討しては?という意見もありました。
締めは参加した高校生3人の発言で、満場の拍手で讃えられました。
「友人や他の人に、気仙沼のいい所はと尋ねると、豊かな海~川~その源の森と山と答える人が多い。故郷の自然を守らなくてはならないと感じる。自分が大人になったとき、地元にいても、いなくても、気仙沼に誇りを持てるように、お金のためではなく、愛をもって自然を大切にしてゆきたい。」
「事実を知る前は、再エネは環境にやさしいと思い込んでいた。環境破壊を皆が見過ごすようになったら、気仙沼が気仙沼でなくなってしまう。この計画の問題点を知り、署名にも参加する中で、人間もまた自然生態系の一部であることを感じるようになった。」
「学校の環境の授業では、再エネの負の側面について学ぶことはない。知ることの大切さを感じる。一握りの土の中に多数の生物がいるように、私たちは多くの生命と自然によって生かされていること、自然の大切さを学ぶことができたし、それを行動で示したい。」
最後に森海会代表の結びの言葉。「再エネと自然環境保全は、両輪で進められるべきである。どちらかをトレードオフにして進められるべきではない。動物行動学者で国連平和大使であるジェーン・グドール博士は『私たちの未来を最も脅かすものは無関心である』と述べている。今回市民の森に計画されている巨大な風力発電計画に対しても、私たちが関心をもって考え、将来世代に何を受け渡すべきかを真剣に検討すべきだ。」